研究課題/領域番号 |
03558016
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
笠井 健 大阪大学, 健康体育部, 教授 (30029459)
|
研究分担者 |
祝 郁央 ウシオ電機(株), L&L開発プロジェクト, 主任研究員
松尾 知之 大阪大学, 健康体育部, 助手
|
キーワード | 運動計測 / 実時間 / 遠隔計測 / 3次元運動 / 光ビ-ムスキャナ |
研究概要 |
〈目的〉野球の投球コ-ス(3次元曲線)や短距離走における加速の様子を実時間で計測できれば、自分の動作とそれによってもたらされた結果の因果関係を理解でき、効果的なトレ-ニングが可能となる。本研究はこのような応用を想定して3次元運動を遠隔地点から実時間計測するシステムの開発を目的としている。 〈方法〉大型ポリゴン・ミラ-(鏡面70mm×55mm,6面)をエアスピンドルモ-タで3600rpmで回転し、クセノン光源から巾1mmのスリットを通して作ったスリット光を360Hzで測定空間内を走査する。運動体(特殊反射シ-トでカバ-、又はガラスビ-ズを表面に塗布)からの反射光をポリゴンミラ-、半透鏡で反射させ入射光と分離した後走査面に対して垂直に配置した1次元位置検出素子上に結像させる。水平方向の位置は反射光が検出された時刻におけるポリゴンの角度から、垂直方向の位置は1次元位置検出素子上の結像位置から算出される。 〈成果〉(1)光スキャナ-から10m〜30mの距離に光反射体を設置し、再帰光強度と距離の関係を求めた結果距離が2倍で光強度が10^<-1>に低下することが判明した。(2)光検出器のSN比は現状で1200(12.5m)である。A/D変換器のビット数を8bitから10bitに変更することによって量子化雑音の低減をはかり、光源の先出力を更に30%増強させることによってSN比を現状の約3倍に改善できるので、50mの遠隔地点からの計測で10mmの位置分解能(水平方向)が得られる見通しを得た。(3)垂直方向は半導体位置検出素子の感度を検討した結果12.5m及び50mの距離でそれぞれ0.25mm及び25mmの位置分解能が得られる見通しを得た。(4)複数対象物体に異なるパタ-ンの反射体を貼付することにより同時に10個以上の運動体を識別して計測できる見通しを得た。
|