• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

12世紀論理学に関する未刊写本の校訂・研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610001
研究機関京都大学

研究代表者

岩熊 幸男  京都大学, 人文科学研究所, 講師 (10135600)

キーワード12世紀 / 論理学 / ノミナ-レ-ス
研究概要

1.当初の予定通り.Wisconsin大学で開かれた学会へ出席して次の成果を公表した。(1)nominalesその他の12世紀後半の諸論理学派に言及した同時代資料のリスト(コペンハ-ゲン大学S.Ebbesen教授と共同で作成)。(2)nominalesと呼ばれていた論理学派の成立と崩壊についての研究論文(この問題をめぐる従来の論争が同学会を開くきっかけとなったが.拙論は大方の賛同をえた)。(3)nominalesの手になる未刊書作四部の校訂。(1)(2)は.同学会のActsとしてVivarium誌1992年度号に公表されることになっており.すでに同誌に原稿を送付ずみである。(3)は同誌のスペ-スの都合上今回は載載可能なので.別論文として公表する予定である。
2同学会は.これまで会うをえなかった多くのこの分野の研究者と親しくなり.情報交換等をできた点でも大きな成果があったと言える。特に.アベラ-ルについて重要な研究をしてきたMonash大学C.Mewsと、12世紀論理学・神学についての共同研究をすることになった。これは今後の研究におおいに役立つことになろうと思われる。
3.その後.現報告時点までに.次年度の研究対象にとりかかっている。すなわち.12世紀初頭に書かれた2部の論理学著作の校訂・研究である。これらは.これまで論理学著作の知られていなかったギョ-ム・ド・シャンポ-の作である可能性が非常に高いことが.明らかになりつつある。この研究成果は.1992年6月にNijmegen大学で開かれる第10回中世論理学意味論ヨ-ロッパ・シンポジウムで発表する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] IWAKUMA Yukio: "Twelfth Century Nominales:The Post humous School of Peter Abeland" Vivarium. (1993)

  • [文献書誌] IWAKUMA Yukio & Steu Ebbesen: "Logicoーtheological Schools from the Second Half of the 12th Century:A List of Sources" Visarium. (1993)

  • [文献書誌] 岩熊 幸男: "国際学会報告:「中世唯名論の起源と意味」学会" 中世思想研究. 34. (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi