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1991 年度 実績報告書

善悪判断を変容させる条件ー“言いわけ"とより高い善をめざす逸脱ー

研究課題

研究課題/領域番号 03610040
研究機関千葉大学

研究代表者

安香 宏  千葉大学, 教育学部, 教授 (70125897)

研究分担者 三浦 香苗  千葉大学, 教育学部, 教授 (20012560)
キーワード道徳性発達 / ル-ルシステム / 義務モラリテ- / 言い訳条件
研究概要

児童生徒の道徳性の発達を、Kohlberg,L.が採り上げたような抽象的・原理的命題ではなく、彼らが学校教育場面で日常的に経験するさまざまな具体的規範・規則(以下ル-ルシステムという)についての、児童の認知、感情、行動を取り上げ、それらがいかに発達変化していくかを検討していく。われわれは、従来さまざまなル-ルシステムを、義務モラリティと志望モラリティという2種の道徳性に区分して研究を進めてきたが、今回はそれらが自己の内面から発して自己にとり義務負担化されるプロセスの解明を主たる目標とした。そのため、単純な善悪判断だけでなく、ある行為の良さを増幅させたり、ある行為の悪さを軽減させたりするような条件(以下「言いわけ条件」という)が付された場合の、また、より高次の善を実現させるために慣習的なル-ルを破るような場合の、児童のそれら行為についての善悪判断にの変化を調べることにより、児童における道徳意識や道徳感情がより多面的なものに分化していくプロセスを解明していく。
調査は、小学校5年生を主たる研究対象としたが、発達的傾向を分析するために、小学校2年生と中学校2年生にも実施した。現在小学校5年生の結果については、その項目間構造や反応の個人差の分析を実施中である。小学校2年生や中学校2年生の結果は現在単純集計中である。
我々の予想は概略においては支持される方法にあるが、具体的項目の幾つかは想定とは異なる結果をもたらし、逸脱および同調についての見解のより厳密な検討の必要性を示唆している。
当初予定していた米国との共同作業については、米国の都合で先方の進行が大変遅れ、現在日本側より資料を郵送して先方の応答持ちの状態である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 安香 宏: "善悪判断を変容させる条件ー“言い訳"と“より高い善"をめざす逸脱ー" 千葉大学教育学部研究紀要. 40巻. (1992)

  • [文献書誌] 三浦 香苗: "親の期待する行動についての児童の認知ー一対比較法による親の期待の分析ー" 千葉大学教育学部教育相談研究センタ-年報. 9号. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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