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1991 年度 実績報告書

慢性的不快感にともなう心理的影響の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610056
研究機関東北学院大学

研究代表者

大山 正博  東北学院大学, 教養学部, 教授 (70006360)

研究分担者 畑山 俊輝  東北大学, 文学部, 助教授 (90048801)
加藤 健二  東北学院大学, 教養部, 助教授 (20177439)
キーワード痛み / 脳波 / 熱痛計 / 慢性的不快感 / 痛みへの対処 / 幻肢痛 / トポグラフィ
研究概要

今回の研究目的は、(1)新しく購入した熱痛計(PAIN ANALYZER)と従来から使用中の照射型痛覚計(NYT55)と比較検討し基礎資料を集積する、(2)熱痛刺激と脳波トポグラフ現象との関連、(3)頚随損傷、脊髄損傷患者の慢性的臨床痛に対する心理療法の効果、(4)慢性的不快感に関する青年期の発達的過程の問題、について平行して研究を進めた。(1)密着電極型痛覚計の特性について検討をした。熱刺激時の皮膚温度の測定が継時に可能であり客観性が増加し、主観的痛み感との対応が向上した。部位をランダムに選択し連続刺激が可能になったので標準資料を得るための実験を継続中である。(2)熱痛刺激と脳波現象との対応についてはすでに平成3年度中に日本心理学会、北海道東北心理学会、日本疼痛学会で発表した。注目すべきは、熱刺激の反復段激に対して順応傾向が確認された。この結果は脳波にも反映され、刺激にともない速いα帯域のパワ-値の低下を認めたが時間的経過にともないその値は回復を示した。刺激に対するに慣れ、刺激に対する慣れ、対処体制の確立が示唆された。この慣れまたは対処傾向の個人差は、慢性的不快感への対処と関連し今後の重要な研究課題となる。脳波現象は以下の様にまとめられた。(1)全体的に刺激後、パワ-値の低下が認められた。(2)低下の程度はα帯域で著しい。(3)α帯域内徐波成分のパワ-値は刺激にともない一様に減少する。α帯域の速波成分は刺激強度の増加につれ増す傾向を示した。脳波の半球差については検討中である。(3)頚随、脊髄、四肢切断患者32名について面接調査し、過度に薬物を要求する両下肢切断入院患者2名、同じく外来切断患者1名につき薬物使用量と訴えの頻度を指標に認知的操作の顕著な心理療法を行ない効果をあげた。(4)社会成人、青年について人格検査(EPQーR)と社会性の関連、特に心気性(不快感、不調感、不全感)を中心に検討した。平成4年度教育心理学会、日本心理学会で発表する。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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