• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

高齢者の社会的ケアの効果に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610090
研究機関日本女子大学

研究代表者

田端 光美  日本女子大学, 文学部, 教授 (10060633)

研究分担者 菊池 信子  日本女子大学, 人間社会学部, 助手 (00204834)
谷口 政隆  日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (40155213)
キーワードケアの組合せ / アセスメント / ケ-スマネジメント / 供給多元化 / 投入効果 / 利用効果 / インテグレ-ト効果 / 費用効果
研究概要

本年度は在宅高齢者の福祉サ-ビスに対するニ-ズ類型として,とくに虚弱な独居高齢者と家族同居の痴呆性高齢者を対象とし,それぞれの保健・福祉サ-ビスの利用の比較を試み,ケアモデルに対応する社会的ケアの体制について検討を行った.
その結果,現状の在宅サ-ビスはメニュ-の多様化と供給多元化が強調されるにもかかわらず,投入に対応する利用効果は必ずしも明確には得られなかった.主な問題点とその理由は次のとおりである.
1.それぞれのサ-ビスの絶対量が不十分で適切なケアモデルを充足するサ-ビスが利用できず,充分な利用効果を示すに到らない.
2.ホ-ムヘルプ,食事サ-ビス,デイケアなどのサ-ビスが事業として提供されていても,個々の利用者にニ-ドに適応する適切なサ-ビスの組合せに対するアセスメント体制とケア計画を考案する責任体制を確立していないため,必ずしも利用効果に反映されていない.
3.ケ-ス・マネジメントを欠いた供給多元化は利用者に選択の多様性を保障するという効果より,サ-ビスのインテグレ-ト効果を妨げる場合が多い(とくに独居高齢者ケ-スに問題が指摘される)
4.痴呆性高齢者のケ-スではケアセンタ-利用者の福祉サ-ビス利用効界が明らかにされたが,その場合にも保健・医療サ-ビスとの組合せ効果はさらに顕著であることが示された.
5.一定の事業量として提供される在宅サ-ビスは,専門職員によるチ-ムアセスメントにより,投入効果をより高める結果となる.
なお,本研究ではさらに投入するサ-ビス量と費用効果の関係を検討することを目的にしているが,その研究過程には医療における投薬効果の測定のように,在宅サ-ビスも制度の枠以上に試験的に投入できる方法を模索している.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田端 光美,菊池 信子: "在宅高齢者に対するケアパッケジの効果" 日本地域福祉学会紀要「日本の地域福祉」(1992年度学会大会発表後). 6. (1993)

  • [文献書誌] 菊池 信子: "高齢者の在宅生活を支える支援としてのホ-ムヘルプサ-ビス" 日本女子大学社会福祉学科「社会福祉」. 32. (1992)

  • [文献書誌] 谷口 政隆: "痴呆性高齢者のケアセンタ-利用効果" 日本女子大学社会福祉学科「社会福祉」. 32. (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi