研究課題/領域番号 |
03610108
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
山本 えり子 北海道教育大学, 岩見沢分校, 助教授 (00231671)
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研究分担者 |
久世 淳子 北海道教育大学, 岩見沢分校, 講師 (50221221)
加藤 喜久子 北海道情報大学, 講師 (20224496)
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キーワード | 社会教育 / 福祉 / 欲求 / 高齢者 / 主体的選択 / 低所得層 / 社会関係 / ボランティア |
研究概要 |
平成3年度に郵送調査を実施し、岩見沢においては過半数、三笠においても約半数の回収率を得ることができた。したがって平成4年度はコンピューターによる集計、分析と補強するための老人クラブをはじめとする機関調査、およびまとめのための作業を中心とした。 中間報告の形態ではあるが平成4年度の日本社会教育学会(1992.10)にむけて分析した結果によれば、三笠、岩見沢の両地域において社会的諸活動への参加階層に大きな違いがみられる。すなわち、三笠においては低所得層、女性などが、高所得者や社会的地位が高い階層よりもむしろ社会的活動に積極的に参加している。その要因としていくつかの両地域の特徴が集計、分析のなかから明確となった。三笠の場合、持ち家率が低い。高齢者が炭住を改造した公営住宅に愛着をもって住み続けていることと所得が低いことがその要因となっている。こうした住宅では炭鉱時代の付き合いが続いており、老人クラブや市のボランティア活動の拠点ともなっている。これにたいし、岩見沢の場合はそもそも退職教員公務員層が多く、学歴、収入ともに階層が高い。こうした層が老人クラブなどの社会的活動におけるリーダーとしての役割をはたし、レベルの高い文化活動を維持する戦力となっている。 平成4年度の日本発達心理学会(3.29〜)、平成5年度の国際健康心理学会議(7.26〜)にむけての分析によれば欲求のレベルや内容に地域差、階層差があるのはもちろんだが上記のような社会的活動や地域福祉の在り方の違いが欲求の現れ方と有機的に関連していることが明確となった。平成5年度の日本社会学会にむけて分析を続行中であるがすでにいくつかの結果が分析された。定住時期と理由が三笠と岩見沢では異なり、ともに主体的選択の結果であるとはいえ、社会関係や福祉の構造の差が内容の違いを規定している。
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