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1991 年度 実績報告書

学習障害児の指導内容・方法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610149
研究機関国立特殊教育総合研究所

研究代表者

篠原 吉徳  国立特殊教育総合研究所, 精神薄弱教育研究部, 研究室長 (10150054)

研究分担者 緒方 明子  国立特殊教育総合研究所, 精神薄弱教育研究部, 研究員 (40170419)
キーワード学習障害 / 類型 / 教授的アプロ-チ / 〈認知的〉ストラテジ-
研究概要

学習障害の類型に関する文献をレヴュ-し、学習障害の類型について断定的なことを述べることは差し控えるべきである、との結論に達した。Hammill,D,D,は学習障害児に対する指導の手立てを考える際には、主として、話しことば(聞くことと話すこと)の障害、書きことば(読むことと書くこと)の障害、算数の障害、そして推理すること(思考と概念化)の障害の4障害によって、学習障害児が学習(いわゆる教科学習)面で示す諸困難のタイプを表現すれば十分である、と考えている。教育相談を通じ、普通学級においても学習障害に類似した学習の困難を示す軽度精神遅滞児数が多いことを経験的に知り、従来の類型にとらわれずまた学習障害の概念を拡大させ、学習障害とは診断されていない学習に困難を示す子どもも本研究の対象児に含めることにした。Lloyd,J.W.は、学習障害という問題の改善を図るための切り込み方として、3種類のアプロ-チを挙げている。これらのうち、教授的アプロ-チは、行動もしくは教科学習行動に焦点を紋り、行動主義の理論に基づく指導技法を取り入れ、教科学習における問題の改善を図ることに役立てられるものである。文献研究によって、学習障害児の学習上の困難は、一つに、学習のための学習法とも言える〈認知的〉ストラテジ-を使用できないことや、できても上手でないことに起因するものであることが示された。他方、学習障害児にこのストラテジ-の使用を訓練する試みがなされ、彼らの学習行動に改善が見られた、と報告する文献を入手している。小学校の教師との協議により、教授的切り込みが教育現場には最も現実的なアプロ-チであるように判断され、また〈認知的〉ストラテジ-を教授することは教育現場の実情に合致したものであり、それゆえ、この指導技法は学習障害児らの指導に実地に適用することが可能であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 篠原 吉徳: "わが国における学習障害への取り組みについて" 発達障害研究. 13. 197-203 (1991)

  • [文献書誌] 篠原 吉徳: "学習障害児の教育課題とその指導ー認知、およびメタ認知の側面からー" 特殊教育学研究. 30. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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