研究課題
1、最近の調査資料を総合して、特殊教育諸学校等における情報手段(特にコンピュ-タ)の利用について、1)その特徴、2)ハ-ドウェアとソフトウェアの整備状況、3)市販のソフトウェア、4)自作のソフトウェア等の視点から、また教師が自作して児徒生徒の指導に使用した学習用ソフトウェア(104本)や「第1回特殊教育学習ソフトウェアコンク-ル」に応募された作品(99本)を、1)障害種別、2)教科領域、3)拡張入出力装置等の視点から整理し、情報手段の活用の概況を分析し報告した。2、上肢の障害のある児童生徒が情報手段を活用するときに不可欠な「操作スイッチとコンピュ-タの接続」について、操作スイッチの作製例やその制御プログラムについて、最も有効な方法を実験により確認し、手引書として詳細に報告した。3、養護学校等における上肢運動機能障害児のコンピュ-タの操作環境の現状と養護学校で実現できる操作環境の改善方法を検討した。そのなかで、個々の児童生徒に要求される操作環境の改善に貢献できるキ-ボ-ド・マウスエミュレ-タを構想し、これを開発した。障害の状態への適合をめざして作成したキ-ボ-ド・マウスエミュレ-タは、これを使用した2人の障害児によって彼らのニ-ズに応える有効な手法であることを確認し、発表した。4、以上の研究成果を、本研究所第1回短期教員研修講座(教育工学コ-ス)の講義で教材として使用したところ好評であり、教師研修教材として有効であることを確認した。今後、これらをさらに発展させ特殊教育における実際的・総合的な情報手段の活用に関する教員研修教材として提供したい。
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