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1991 年度 実績報告書

弥生時代のブタについて

研究課題

研究課題/領域番号 03610213
研究機関国立歴史民俗博物館

研究代表者

西本 豊弘  国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助教授 (70145580)

キーワード家畜化
研究概要

1989年に大分県下郡桑苗遺跡出土の資料を分析して、弥生時代にブタが飼育されていたことを明らかにした。その後、唐津市菜畑遺跡・奈良県唐古遺跡・愛知県朝日遺跡などで、ブタが多量に出土していることが分かった。イノシシかブタかの区別は、骨格の家畜化現象を把握することによって行う。ブタはイノシシよりも頭部が短くなるが、その結果として吻部は短くまた幅が広くなる。後頭部も短く丸く高くなる。歯も、頭部の短縮化による影響で、丸みを持つものが現れる。そして、上・下顎骨に歯周症(歯槽濃漏)の疾患を持つものが現れる。さらに、年齢構成では、若い個体が多くなる。
このような家畜化に伴う変化の把握は、肉眼的観察によるものであった。これは、主観的要素が入るので、計測値や他の分析で家畜化を証明する必要があった。そこで本研究で、計測値によるブタとイノシシの違いを明らかにすることを試みた。主に愛知県朝日遺跡の動物遺体を用いて、現在分析中である。多くの部位で検討しているが、現在の段階では、第1頸推の形状でイノシシとブタを区分できることが明らかとなった。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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