• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

中世フランス語の時間表現に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610247
研究機関広島大学

研究代表者

原野 昇  広島大学, 文学部, 教授 (80069161)

キーワードフランス語学 / フランス文学 / フランス中世 / 文献学
研究概要

「朝」、「午前」、「午後」、「夕方」、「昼」、「夜」といった日本語の表現を、中世フランス語ではどのように表現しているかを調査し、この語彙および表現を通して、中世フランス人の「時間」に対する認識の仕方を探ろうとした。
まず評料として、ひじょうに時間表現が豊富に見られるG.Perrie Williams(ed),Renaut de Beanjeu,Le Bil Inconnu(Champion:Classiques fransais du mopen age)1967をとり上げ、この作品に用いられている時間に関する表現を、一日のリズムに関するもののみでなく、一週間、一月、一年、季節に関するもの、また時点を表わすもの、期間を表わすものをすべて抜き出してカ-ド化した。
これらのカ-ドのうち、本年度はまず一日のリズムに関する表現のみを取り上げることとし、それらのうち「朝」および「夜明け」に関する表現と、「夕方」および「夜」の表現から調査することとした。
「夜明け」について言えば、le matin「朝」、an matin「朝に」などの単純形と、quant l'aube del jor crevee「暁が現われると」、(an matinet l'aube crever「明け方暁が現れると」などの複合表現とが区別される。そして複合表現の種類や表現方法の豊富さや複雑さを通して、中世フランス人の「暗い時(夜)」と「明かるい時(昼)」と、その移行時である「朝(明け方)」と「夕(暮れ方)」との区別に対する観察の詳細さと認識の精密さとか明きらかにされた。

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi