• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1992 年度 実績報告書

ベルギー象徴派文学・絵画の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610261
研究機関千葉大学

研究代表者

倉智 恒夫  千葉大学, 文学部, 教授 (20062614)

キーワードベルギー象徴派 / 象徴主義文学・芸術 / イデアリスム / フェルナン・クノップフ / ジェイムズ・アンソール / ジャン・デルヴィル / レオン・フレデリック / コンスタン・モンタルド
研究概要

(1) 平成3年度に配備の予定であったが、実行が遅れていたベルギー象徴派の代表的な定期刊行物『現代芸術L'Art Moderne』誌のマイクロ・フイルムを配備することができ、1881,1882,1883年度分について、執筆者、タイトル、引用人名についてデータ・ベース化することができた。同じく『若きベルギー派La Jeune Belgique』についても、執筆者、タイトルの一覧を作成することができた。これによって、いわゆるベルギー・ルネサンスといわれる19世紀末の芸術文学運動を具体的に展望することができるようになった。
(2)初年度において、ジェームス・アンソールならびにフェルナン・クノップフについて、基本的文献を配備し、ジャン・ロラン、ペラダン、シューレ、メーテルリンク、ローデンバッハとの関連のなかで、逆説的風刺的な仮面世界としてのアンソール絵画、、ナルシスティックな瞑想世界としてのクノップフ絵画を論述したが、ひきつづき『ベルギー象徴派(3)-ジャン・デルヴィル』(千葉大学ヨーロッパ総合研究フオーラム公開講演会、ならびに『現代文学』第46号)において、象徴主義から神智学的イデアリスムへと開花するジャン・デルヴィルの絵画世界を、ペラダン、シューレ、スクリアービンらとの関連において論じた。これはまた『サタン変貌ー世紀末文学芸術における悪魔』(『幻想文学』第36号)において、いくらか発展を見た。
(3)さらに『ベルギー象徴派(4)-レオン・フレデリック』(『現代文学』第47号・印刷中)において、イデアリスト芸術運動が太母的宇宙のなかで再生への夢想を形成していくベルギー独特の神秘主義を論じることができた。この論述は、ついで『ベルギー象徴派(5)-コンスタン・モンタルト』(『現代文学』第58号掲載予定)において、発展されるはずである。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 倉智 恒夫: "ベルギー象徴派(1)ーフェルナン・クノップフ" 現代文学. 第41号. 1-24 (1990)

  • [文献書誌] 倉智 恒夫: "仮面の画家 ジェイムズ・アンソール" Chiba University,European Studies,No.1. No.1. 54-62 (1991)

  • [文献書誌] 倉智 恒夫: "ベルギー象徴派(2)ージェイムズ・アンソール" 『現代文学』. 第44号. 99-117 (1991)

  • [文献書誌] 倉智 恒夫: "ベルギー象徴派(3)ージャン・デルヴィル" 現代文学. 第45号. 71-87 (1992)

  • [文献書誌] 倉智 恒夫: "サタン変貌ー世紀末文学・芸術における悪魔" 幻想文学. 第36号. 40-49 (1992)

  • [文献書誌] 倉智 恒夫: "ベルギー象徴派(4) レオン・フレデリック" 『現代文学』. 第47号. (1993)

  • [文献書誌] 倉智 恒夫・水之江 有一・前田 彰一 編著: "祭りのディスクール" 多賀出版, 645 (1993)

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi