研究概要 |
ループ群バンドルの特性類論(ストリング類)を発表すると共に、ループ群を含む重要な無限次元の群であるGLp又はUpを構造群とするバンドルに対し、非可換幾何学やユニバーサル・ゲージ理論に表れる非可換接続の概念を導入し次の結果を得た. 定理1 Upバンドルは,その曲率{Ku}がItKuがいたる所逆を持つ様な非可換接続を持つ時自明になる. 定理2 Upバンドルは,その曲率がq-シャッテン・イデアルIqに値を取る非可換接続を持つ時、その時に限りUqバンドルと同値になる.ただしp>q>0とする. 更にGLpバンドルに対し,それに附隨したIp^R/Ip^<R+1>バンドルを考えれば,その切断は(コンヌの意味で)2k-1及び2kゴースト場の量子化である.これに対しド・ラム型コホモロジーを定義し,非可換曲率と2k量子化ゴースト場のコホモロジーに対し,チャーン・ベイユ理論を拡張し,非可換チャーン類を定義した. 非可換チャーン類に定理2を適用し次の定理を得た. 定理3,Upバンドルの第R非可換チャーン類が論えれば,もとのバンドルはUp_1バンドルと同値になる.ただしp^1=Rp/(Rtl)pである. この定理をくり返し使う事によりUpバンドルが同値になるUqバンドルのqについての限界をもとめる事が出来る.しかし非可換チャーン類を定義に從って計算する事は難しいので,上記の限界についての情報を与えるものとして,非可換曲率のη・関数を考え,その極や留数から,必要な情報が得られる可能性を示した.これについてより正確な結果を得る事は今後の課大である. 尚これ等の結果は数理研の研究会等で講演した他,ボローニャ大学で連続講議をする予定である.
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