研究分担者 |
川崎 徹郎 学習院大学, 理学部, 助教授 (90107061)
三井 孝美 学習院大学, 理学部, 教授 (20080484)
黒田 成俊 学習院大学, 理学部, 教授 (20011463)
大津賀 信 学習院大学, 理学部, 教授 (30033765)
飯高 茂 学習院大学, 理学部, 教授 (20011588)
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研究概要 |
1.すでに得られていた3次元レンズ空間のη不変量による分類方法を,高次元のレンズ空間に適用しようとすると,例えば,5次元におけるη不変量はcotangent3個の積の和となりその値は常に0となっているので全然役に立たない.そこで正の項のみ利用する等考えられるが,コンピュ-タを用いた大量の計算結果の分析から,3次元の場合cotangentの絶対値の和が等長類の不変量として分類のための必要十分条件を与えているらしいと推測されたので,まずはこれについて考察した.結果として十分条件となることを証明するのには成功していないが,研究の過程において,すでに知られている種々のDedekind和の変形されたものとは違った興味深い和が現れ,それらの持つ特性をかなり明らかにすることは出来た. なお,コンピュ-タを今回の数論的研究に用いるのは想像以上に有効であったので,今後,利用の可能性を他の問題には広げて探って行きたいと思う. 2.関連する研究として,解析的側面では,Riemann面における極値的距離の研究,(η不変量を導き出すためだけではないが)楕円型ではない他の微分作用素の固有関数と固有値の数値計算を,幾何学的側面では微分可能多様体の主として葉層構造の研究等を活発に行った.
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