研究課題/領域番号 |
03640147
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西和田 公正 京都大学, 教養部, 助教授 (60093291)
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研究分担者 |
森本 芳則 京都大学, 教養部, 助教授 (30115646)
河野 敬雄 京都大学, 教養部, 教授 (90028134)
宇敷 重広 京都大学, 教養部, 助教授 (10093197)
上田 哲生 京都大学, 教養部, 助教授 (10127053)
浅野 潔 京都大学, 教養部, 教授 (90026774)
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キーワード | ガウス算術幾何平均 / モノドロミ-表現 / 楕円積分 |
研究概要 |
今年度特に重点的に研究したこととして、Nishiwada(Proc.Japan Acad.64(1988)pp322ー324)において提起された問題がある.2つの複素数、例えば1とzの算術幾何平均は、0、1、∞に無限分岐点を持つある複素多様体によって表される。これを複数平面上の被覆面と考え、πを射影とするとき、1と複素数zの間の算術幾何平均全体の集合は0とπ^<-1>(1)となる。従って、π^<-1>(1)の構造を調べることが、この問題の中心的課題となる。π^<-1>(1)の元の間にある数論的関係があることはガウスの頃より知られているが、その証明はヤコ-ビのテ-タ恒等式などを使い、数論的枠組の中で行うものであった。上記の論文では、ルジャンドル方程式の解のモノドロミ-表現を用いた純解析的証明を考察している。そこに於て最も困難な部分は算術幾何平均をとるプロセスと上の方程式の解を表すある楕円積分の積分路の変形をきっちりと対応させることであった。この対応が全甚射であること、すなわち任意の積分路の変形に対して対応する算術幾何平均のプロセスがあることは上の論文で解決された。しかしこれが1対1であるとはまだ証明できていない。このことは算術幾何平均の値とそこへ至るプロセスの関係がまだ完全に理解されていないことを示している。この為には、上の多様体のホモトピ-群に関係するある群の構造を調べなければならない。本年度、多くの視点からこの問題を考察したがまだ完全な解答には至っていない。 これ以外には、Waveleカ(一般化された三角級数)の理論がどのように偏微分方程式の理論に応用できるか研究を行った。
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