研究概要 |
1.確率変数の系列Z_1,Z_2,・・・,Z_n,・・・をZ_<n+1>=U_nZ_n+X_<n+1>によって定義する.ただし,U_1,U_2,・・・U_nおよびX_1,X_2,・・・X_nは互いに独立でUは区間(0.1)上の一様分布Xは何か共通の分布Gに従う変数とする.Gに関する適用な条件の下でZ_nは確率変数Zに収束する.Zの分布Fを決定することが問題である.F,Gの特性関数をそれぞれφξとすると容易に分るように問題は関数方程式 φ(t)=ξ(t)∫^1_0φ(ut)du を解くことに帰着される.本研究ではこの方程式を完全に解き,解として得られる分布Fの性質について論じた.とくにG(0)=0ならば φ(t)=ξ(t)exp{iμ t+∫^∞_0(e^<itx>-1-itx/(1+X^2))}dM(x) が唯一の解である.ただし,dM(x)=(1-G(x))x^<ー1>dx,μはMから決まる実定数である.(未発表) 2.Zは正規分布N(O,I_D)に従う確率ベクトル,Σは正定値確率行列でZとは独立とする.Σが単位行列I_Dに近いという状況の下で確率ベクトルΣ^<1/2>Zの分布をN(O,I_D)の周りで展開し,その誤差を評価した. 3.分布Fからの.標本X_1,X_2,・・・X_nの基準化された和の分布が正規分布に収束するとする.F_1*F_2=FであるようなF_1からの標本についてどこまで同様のが言えるのかについて論じた.その成果の一部は今年度に発表された.
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