1.野辺山45m宇宙電波望遠鏡を用いた直線偏波観測のための40-50GHz帯偏波計を作成した。これは開放型1/4波長板2枚によって構成されている。この装置を用いて、超巨星に付随したSiOメーザー源で10^6ram^2の大きなフアラデ-回転がみつかった。この装置により今後銀河核における磁場を明らかにすることが期待される。 2.93個のコア優勢の電波源について波長3cmのフラックス密度と直線偏波の観測を行った。そのうち、18個はブレイザーに分類され、残りの67個は非ブレイザーである。観測から、ブレーザーと非ブレーザーとは明白な区分があり、必ずしもコア優勢の電波源の全てがブレイザーであるとはいえないことがわかった。 3.VLAを用いてCSS天体3C318と電波銀河3C194の観測を波長3.6、6及び20cmで行った。その結果、3C318の大きなRM値は電波源周辺の熱的なガスに起因していることがわかった。又3C194のRM構造は磁場と周辺のガスの熱的なショックに伴う圧縮の結果であることを示している。 4.野辺山ミリ波干渉計を用いて周波数98GHzで電波の強い3C123銀河の開口合成観測を行った。その結果3C123は広がった成分の他に、いくつかのコンパクトな成分を持っていることが確認できた。また3C123のコアの電波スペクトルは15〜98GHzの間でフラットに近いことがわかった。
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