研究概要 |
赤外線2次元検出器を登載するためのデュワ-を購入し,赤外線撮像装置を開発した。その性能評価の実験をしたのち,現有の25センチ反射望遠鏡のニュ-トン焦点に取り付けて,撮像観測実験を行った。すなわち本装置一式を米国ハワイ州マウナケア国際観測所にあるハワイ大学の60センチ反射望遠鏡に同架し,銀河系中心領域の掃天観測と近傍銀河の試験観測を行った。その結果,銀河系中心領域に存在する大量の暗黒星雲を発見した。特に200パ-セクの大きさを持つ暗黒星雲のリングは今回の観測で初めて明らかになったものであり,その成図について新しい物理現象の考察が必要になった。また近傍銀河の試験的な観測実験の結果,この銀河観測についての有用性が確認された。 以上のような成果を踏まえて,本赤外線環係装置を東京大学理学部天文学教育研究センタ-木曽観測所の105センチシュミット望遠鏡に装着するための装置を製作し,現在銀河の試験観測を行っている。また同観測所夜天光観測室の小型赤道儀に25センチ反射望遠鏡を装着して近傍の距離基準銀河の観測を開始した。 撮影した画像デ-タ解析のプログラムの開発を行うため,メウィンドウタ-ミナル装置を購入した。この装置を現有のワ-クステ-ションに接続し,赤外線画像を効率良く解析するためのプログラミングシステムkisoimageを開発した。そしてこのプログラムを用いて上記の画像デ-タを解析した。
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