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1991 年度 実績報告書

SOLARーA衛星のX線・γ線スペクトル観測による高エネルギ-フレア現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03640285
研究機関立教大学

研究代表者

吉森 正人  立教大学, 理学部, 教授 (30062657)

研究分担者 平島 洋  立教大学, 理学部, 助教授 (70062552)
奥平 清昭  立教大学, 理学部, 助教授 (70062479)
キーワード太陽フレア / X線・γ線スペクトル
研究概要

高エネルギ-太陽フレア現象の総合的研究を目指してSOLARーA衛星は,平成3年8月に打ち上げられた。本衛星には高感度のX線とγ線のスペクトル計が搭載されており,12月までに150例以上のフレアが観測され,現在そのデ-タ解析が進められている。X線スペクトル計からは,20ー600keVのX線強度の時間変化と32チャネルのエネルギ-スペクトルが得られ,またγ線スペクトル計からは,0.3ー100MeVのγ線強度の時間変化と128チャネルのエネルギ-スペクトルが得られる。これまでにγ線の放射が観測された大きなフレアは,4例あり,これらのデ-タ解析から以下の結果が得られた。(1)インパルシブ型フレアでは,硬X線とγ線の放射が1秒以内で同時に発生している。これは,数MeVの電子と100MeVの陽子が同時に加速されたことを示唆している。(2)強いγ線放射が観測されたフレアでは,核γ線ラインの強度比から加速された陽子のエネルギ-スペクトルが推定される。SOLARーAで観測されたγ線フレアに対して,陽子のエネルギ-スペクトルは,E^<-S>のベキ型で近似され,ベキ指数はS=2.5ー3.5になる。(3)MeV領域にγ線ラインが検出されないフレアも観測された。このようなフレアでは電子成分が多く加速され,陽子成分があまり加速されなかった可能性もあり,注目される。(4)中性子が水素に捕獲されたときに放射される2.22MeVラインと核γ線ライン(主としてCとOの励起核からのγ線ライン)の両者のタイムプロフィルを比較すると,前者は,明らかに時間時遅れを示している。この遅れの時間から中性子が捕獲される領域の水素の密度を推定すると約10^<14>cm^<-3>となり,彩層下部であると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M Yoshimori: "The Wide Band Spectrometer on the SOLARーA" Solar Physics. 136. 69-88 (1991)

  • [文献書誌] M.Yoshimori: "Studies of HighーEnergy Flare Phenomena from Simultaneous Observations of GammaーRays and Particles" Lecture Notes in Physics. 387. 110-114 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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