研究概要 |
六方BaTiO_3,層状ペロブスカイト型強誘電体Sr_2Nb_2O_7,Sr_2Ta_2O_7La_2Ti_2O_7の単結晶を浮遊ゾーン法で育成した。これらの結晶の相転移を誘電等の温度変化の測定をラマン散乱によるソフトモードの観測から調べた、 ひきつづいて下に六方BaTiO_3にEu^<3+>を導入して単結晶を育成し、Eu^<3+>のフオトルミネッセンスの発光スペクトル、励起スペクトルを15Kから室温の間で測定した。これらの結果を用いて、サイド選択励起による発光スペクトルを得た。 ^5D_0-^7F_2の遷移は結晶場の反転対稱性が無い場合に許容となるが、これに対応する610〜622nmのスペクトルには強誘電相である74K以下で生ずるものがあることを見出し、このサイト強誘電性相転移にともない、結晶場が大きく変化することを示すことができた。 一方、610.5nm,611nmの発光は74Kの相転移の上でも、低温例とほとんど同じ強度で観測され、このEu^<3+>イオンは室温でも反転対稱をもたない、Baサイトに置授したものと推定された。 励起スペクトルは^7F_0-^5D_0遷移では各サイトで鋭い数本のラインと巾広いものの重ね合わせであることが見出された、Tc^<3+>の光吸収との関連で議論された、 ^5D_0-^7F_1の分裂から、結晶場との対応を計算し、Eu^<3+>のスクリーニングフアクターをもとめた、 これらを発展させ、立方BaTiO_3についても測定を行い、成果をあげた。 以上の結果は、日本物理学会、昨年8月の強誘電体国際会議で発表された。
|