研究課題/領域番号 |
03640349
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
海老沢 徹 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (30027453)
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研究分担者 |
高原 淑恵 茨城工業高等専門学校, 講師 (50216777)
秋吉 恒和 京都大学, 原子炉実験所, 講師 (40027420)
田崎 誠司 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (40197348)
河合 武 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (20027436)
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キーワード | 中性子干渉計 / 多層膜中性子鏡 / 中性子磁気ミラー / 長波長中性子 / 量子力学的観測問題 |
研究概要 |
1.今年度の研究目標は、多層膜中性子干渉計の改善とその応用であった。結論的にいえば、干渉計の改善に長期間要したため、研究計画は約1年遅れて実施される予定である。 2. 多層膜中性子干渉計の性能の改善のためには、多層膜ミラーの一次元格子としての完全性を高めることがきわめて重要であるが、そのためには、ミラー基板の平面性を従来の技術的限界を超えて可能な限り改善する必要のあることが判明した。これに関連して、今年度は以下の成果を達成した(1番目の文献参照)。 (1)ミラー基板の平面性の検査方法として、レーザー干渉計を用いる方法が、あらさ及び平面度に関して充分な精度を有することが確認された。 (2)上記検査方法により平面性を評価しながらミラー基板を製作し、従来の技術的限界を超える平面性の良いミラー基板の開発に成功した。 (3)多層膜ミラーの完全性の評価方法としては、シリコン完全結晶を用いたダブル・ディフラクションの方法が適切であることが確認された。 (4)上記ダブル・ディフラクションの方法により、多層膜ミラーの完全性の実現のためには、ミラー基板の平面性を充分良くすることが不可欠であるが、多層膜の生成過程はクリティカルな条件でないことが判明した。 (5)平面性の良いミラー基板上に蒸着することにより、一次元格子として完全性の極めて高い多層膜中性子ミラーの開発に成功した。 2. ミラー基板の平面性の改善に約1年を要したため、研究計画は大幅に遅れたが、残されたものは下記の予定で実施される。 (1)改善された多層膜中性子干渉計の特性試験は、平成5年の前半に行われる。 (2)干渉計用の磁気多層膜ミラーの開発と量子力学的観測問題への応用は、平成五年度の後半以降に行われる。
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