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1992 年度 実績報告書

植生および底泥堆積物情報に記録された過去数百年の水文・侵食環境の変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03640384
研究機関神戸大学

研究代表者

柏谷 健二  神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (30161029)

研究分担者 五十棲 泰人  京都大学, 化学研究所, 助教授 (50027603)
松下 まり子  神戸大学, 大学教育研究センター, 教務職員 (50110804)
キーワード年輪 / 花粉 / 堆積物 / 粒度分析 / 侵食
研究概要

本研究では小氷期という豪雨多発期と近代化以降における地形改変等が生みだした大規模な地表環境の変化を過去数百年における水文・侵食環境の変遷を検討するという観点から、明治以降とりわけ高度経済成長期における都市化が著しく、地表環境の変化が顕著でありその痕跡が湖沼等の底泥堆積物や樹木の年輪や花粉等に認められる可能性がある阪神周辺地域と自然の水文・侵食環境の変遷が復元が見込まれる日本海地域(兵庫県北部、福井県)を対象として研究を進める。そこではいくつかの樹木及び湖沼・海底堆積物試料を採取し、各種の分析を実行する。そして樹木の年輪や堆積物の粒度組成・花粉等で示される過去数百年の水文・侵食環境の変遷を明らかにし、小氷期や産業革命期以降の近代化が環境変化にもたらした影響を推定することを試みるが、今年度は以下の研究を行った。
1.樹木の年輪解析;兵庫県北部における杉の円盤を入手し、X線写真撮影を行いその結果を画像処理を行い、数値資料とし、統計解析を行った。
2.湖沼堆積物の採取・分析;日本海地域(福井県三方)の湖沼堆積物の採取を行い、粒度分析等の物理分析および花粉分析を行った。
そして以下のことが明らかになった。
1.過去200〜300年間の年輪幅の変動には20-25,30-35,40-50,60-80,100-110年の卓越周期が存在することが分かった。
2.過去において洪水が顕著であった時期には年輪幅の生長が阻害される傾向があることが分かった。
3.花粉の分析からいゆる小氷期には寒冷種のものが増加する傾向があることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 柏谷 健二: "地表の物理環境の変動と湖沼の堆積物土砂移動" 神戸大学土地造成工学研究施設報告. 165-179 (1992)

  • [文献書誌] 柏谷 健二: "中国四川省 海の湖沼堆積物と物理環境の変貌" 日本地形学連合1993年春季大会. (1993)

  • [文献書誌] 柏谷 健二: "植生情報に基づく兵庫県北部における過去数百年の侵食環境の変遷の推定" 日本地形学連合1993年春季大会. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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