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1991 年度 実績報告書

磁気流体不安定のモデリング

研究課題

研究課題/領域番号 03640390
研究機関東京大学

研究代表者

三浦 彰  東京大学, 理学部, 助手 (20126171)

キーワードケルビンヘルムホルツ不安定 / MHDシミュレ-ション / 超音速流 / マグネトポ-ズ / 衝撃波 / 降着円盤 / 粘性 / 電離層
研究概要

1.ケルビンヘルムホルツ(KH)不安定の2次元MHDシミュレ-ションによって次のことが明らかになった。
(1)有限な巾のシア-層を持つ超音速のシア-流もKH不安定となり,渦の非線形発展は音速マッハ数(M_s)が小さい時の方が顕著である。
(2)M_sが1から3の領域ではマグネトポ-ズでの不安定による接線応力はマグネトシ-スの流れの速度にはよらずマグネトシ-スのプラズマの圧力だけに依存することが判明した。具体的には接線応力は1<M_s<3に対して0.08P_oという形で与えられる。P_oはマグネトシ-スのプラズマの圧力である。この事はマグネトポ-ズでの粘性相互作用がマグネトシ-スの流れの動圧に比例するのでなく圧力に比例する事を示唆し興味深い。またこの結果は降着円盤天体の標準モデルであるαーディスクに於ける接線応力と圧力の比例係数αがKH不安定により〜0.08という大きな値で与えられる事を示唆し,降着円盤内での角運動量輸送のメカニズムとして差動回転に伴なうKH不安定が有力な機構として考えられることを示唆する。
(3)マッハ数が1に近いかそれを越えるマグネトシ-スの流れではマグネトシ-ス中でKH不安定によって励起された波が衝撃波にまで発展する。2。電離層を含むKH不安定の3次元MHD解析により次の成果が得られた。
(1)電離層の有限のペダ-セン電気伝導度(Σ_p)はKH不安定の成長率を小さくする働きをしΣ_pが大きくなると成長率はより小さくなる。
(2)電離層の存在のために磁力線に沿って複数の腹と節を持つ高調波がKH不安定によって励起されるがその成長率は基本波の成長率より小さい。
(3)東西方向の波長の長いモ-ド程Σ_pによって成長率が小さくなる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Miura: "KelvinーHelmholtz Instability at the Magnetospheric Boundary:Dependence on the Magnetosheath Sonic Mach Number" Journal of Geophysical Research. 97. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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