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1991 年度 実績報告書

C_4植物葉肉細胞葉緑体包膜のピルビン酸輸送体蛋白の同定と単離

研究課題

研究課題/領域番号 03640564
研究機関埼玉大学

研究代表者

大西 純一  埼玉大学, 理学部, 助教授 (40143242)

キーワードC_4植物 / ソルガム / 葉肉細胞 / 葉緑体 / 包膜 / ピルビン酸 / 輸送体タンパク
研究概要

1)C_4植物の一種ソルガムの葉から葉肉細胞プロトプラストを経由して葉緑体を単離し、更に以下の実験に用いるのに十分量の包膜を単離する方法を確立した。また、SDSーポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)による包膜成分ポリペプチドの分離分析を行った。
2)ピルビン酸輸送体蛋白の、特異的標識化による同定を試みた。標識化剤としては、単離葉肉細胞葉緑体へのピルビン酸取り込みを阻害し、その阻害の度合いが基質の存在により軽減されることが予備的研究から分かっている基質アナログ(ブロモピルビン酸、3)と、 ^<14>CーNBDーC1(4)を用いた。
3)ブロモピルビン酸で処理した葉緑体を更に三重水素化ホウ素ナトリウムで処理し、包膜タンパクに共有結合したブロモピルビン酸の炭素不飽和結合への三重水素の付加による検出を試みた。しかし、相対分子量約30kDのリン酸輸送体と思われる主要バンドのみが非特異的に(ブロモピルビン酸処理なしでも)標識されるにとどまった。
4)0.1〜1mMの ^<14>CーNBDーC1処理により、相対分子量それぞれ110,90,78,54,48,30(上記リン酸輸送体に相当する)、および28kDの7つのバンドが主に標識された。また、NBDーC1処理中に10mMピルビン酸を加えることで、明らかに28kDのバンドの放射能が減少し、標識化からの基質による保護がみられた。従って、この28kDのバンドがピルビン酸輸送体タンパクである可能性が高い。
今後は、1)標識化のキネティックスとピルビン酸輸送阻害の相関を求めることで上の同定を更に確かにし、2)cDNAクロ-ニングの準備として問題のタンパクのアミノ酸部分配列を決定し、3)包膜を可溶化してこのタンパクを精製し、4)ピルビン酸輸送活性のリポソ-ム膜系での再構成を試みるという方向で実験を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] J.Ohnishi,N.Aoki and R.Kanai: "Two different mechanisms of pyruvate transport into C_4 mesophyll chloroplastsーーImplications of comparative study." Plant & Cell Physiology.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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