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1992 年度 実績報告書

二酸化マンガン鉱物の炭酸ガス吸着特性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03640662
研究機関北海道大学

研究代表者

三浦 裕行  北海道大学, 理学部, 講師 (70157436)

研究分担者 菊地 武  北海道大学, 理学部, 助教授 (60211190)
キーワード二酸化マンガン / ガス吸着 / 炭酸ガス / 二酸化マンガン鉱物 / ラムスデル鉱 / グラウト鉱
研究概要

炭酸ガスを吸着する酸化マンガン鉱物の新しい物質を探索する目的で、ラムスデル鉱を環元してラムスデル鉱(MnO_2)とグラウト鉱(γ-MnOOH)との中間相に当たる鉱物を合成しその結晶構造を検討した。合成実験には水熱合成装置を用い、ピリカ鉱山産ラムスデル鉱をめのう乳鉢で粉砕し、白金チューブにいれ水を過剰に加えるようにして封印し、150℃1000気圧で10日間保持した。チューブ内の酸素濃度を調整するため金属マンガンを加えた。この時の反応式は8MnO_2十2H_2O十Mn→4Mn_2O_3(OH)十MnO_2となり添加した金属マンガンは中間相に酸化されるのではなく、パイロルース鉱になる。反応途中の生成物を調ベると、ラムスデル鉱と中間相とグラウト鉱の3相は共存することなく、ラムスデル鉱と中間相あるいは中間相とグラウト鉱の組合せとなる。すなわちラムスデル鉱が減少しつつ中間相が増加し、ラムスデル鉱が消減してからグラウト鉱が現われる。これらの3相間に固溶体は存在しない。合成相はラムスデル鉱やグラウト鉱と類似の粉末X線回折パターンを示し、各回折線は両者の中間に存在する。その構造は両者と類似で格子の大きさも両者の中間であると考えられる。そこでラムスデル鉱の構造モデルを基にしてリートベルト法により構造の精密化をおこなった結果、中間相はラムスデル鉱型の結晶構造を有することが明らかにされた。反応から考えられる化学式はMnO_<1.5>(OH)_<0.5>であり単位格子にマンガン原子が4個存在すると組成式はMn^<3十>_2Mn^<4十>_2O_6(OH)_2となる。すなわちラムスデル鉱の4個のMn原子のうち2個が3価になり、8個の酸素のうち2個がOHに置換した構造と推測される。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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