研究課題/領域番号 |
03650011
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平松 和政 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50165205)
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研究分担者 |
天野 浩 名古屋大学, 工学部, 助手 (60202694)
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キーワード | 窒化物半導体 / ワイドギャップ半導体 / 低温成長 / MOVPE / ヘテロエピタキシ / GaN / InN / AlGaN |
研究概要 |
1.サファイア基板上に成長させたGaN(0001)単結晶膜上に常圧MOVPE法を用いて、窒素原料ガスとTMIn(トリメチルインジウム)原料ガスを交互に供給することによりInNの成長を試みた。その結果、340〜380℃の低温で単結晶InN単結晶薄膜を成長させることに成功した。1パルス当たりのTMInの供給量が0.22μmolの場合には、Inのドロップレットが発生しRHEEDはハロ-パタ-ンを示すのに対し、TMInの供給量を減少させNH_3の供給量を増加させるとともにNH_3供給時にはH_2の供給を止めることにより、膜質を改善することができた。また、同様な条件においてTMInとNH_3を同時に供給した場合、単結晶が得られなかったことから、原料ガスの交互供給がこの温度での単結晶成長に必要不可欠であることが明らかになった。 2.窒化物半導体の低温での結晶成長をサファイア以外にSi基板上においても実現するために、まず通常の高温(1050℃)で常圧MOVPE法によりSi基板上にGaNの結晶成長を行った。Si基板上に直接GaNを成長させた場合には、膜は多結晶になり多くの粒状結晶からなることが分かった。他方、Si基板上にSiC中間層(〜200nm)を介して成長さたGaN薄膜は、表面平坦性が良好で単結晶であることが確認された。この結果、SiC中間層がSi基板上の窒化物半導体の結晶成長に重要な役割を果たすことが明らかになった。このことから結晶成長温度の低温化においても中間層の検討が必要であることが示唆された。 3.窒化物半導体による多層構造の作製およびその低温成長の可能性を探るために、まず通常の高温でGaN/Al_xGa_<1-x>Nの多層構造の成長を常圧MOVPE法により試みた。得られた膜をX線回折法等により評価した結果、4.5nm〜60nmの周期をもつ多層構造がGaN(0001)/サファイア基板上に実現していることが判明した。
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