研究課題/領域番号 |
03650104
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉村 允孝 京都大学, 工学部, 講師 (60026325)
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研究分担者 |
由良 憲二 京都大学, 工学部, 助手 (50158341)
人見 勝人 京都大学, 工学部, 教授 (40016308)
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キーワード | 心出し作業 / 動力学的解析 / 摩擦力 / 非線形解析 / 接触面 / 衝撃力 / シミュレ-ション / 工作物 |
研究概要 |
テ-ブルやパレット上に置かれた工作物に衝撃力などを加えて、工作物を目的の位置に精密にセッティングする心出し作業の自動化を実現するために、本年度は、工作物の接触面に作用する摩擦力の動力学的解明を、理論解析、数値解析、実験装置による検証の三つを併用して行った。まず、一自由度摩擦系モデルを構築し、摩擦力が作用する工作物の動的挙動を表現する数理的モデルを構築した。すなわち速度など種々のパラメ-タに依存する摩擦力モデルを作成し、それに基づき工作物ー接触面ーテ-ブル系の挙動を表現できるモデルを作成した。そして、工作物の動力学的解析を行い、実験装置を用いた測定結果とあわせて、工作物の微小運動挙動特性を明かにした。そして摩擦面を平面、工作物を立体弾性体とした3次元モデルを構築し、衝撃力負荷状態での工作物の運動挙動のシミュレ-ション法を確立した。次に、一般的な形状をもつ工作物に対して、任意の負荷力に対する動的挙動が定量的に求められるシミュレ-ション法を構築した。また、生産現場での迅速な処理を想定して、パ-ソナル・コンピュ-タにより、工作物に関する形状デ-タおよび測定結果の処理を行う方法を確立した。具体的に得られた研究成果と経過は以下の通りである。 1.衝撃力負荷状態における物体の動的摩擦挙動に対する理論的解析を行った。そして、非線形摩擦力の数理モデルを構築した。また従来のク-ロンの摩擦力モデルなどと構築したモデルとの比較検討を行った。 2.衝撃力に対する工作物の動的挙動のコンピュ-タ・シミュレ-ションモデルの構築を行った。 3.衝撃力に対する工作物の移動挙動が測定される実験装置を製作した。そして、製作した実験装置を用いて、物体の移動挙動の測定を種々の条件で行った。
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