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1992 年度 実績報告書

構造用セラミックスの曲げ強度に及ぼす研削変質層の影響

研究課題

研究課題/領域番号 03650111
研究機関大阪府立大学

研究代表者

田中 芳雄  大阪府立大学, 工学部, 教授 (60081246)

研究分担者 水谷 勝己  大阪府立産業技術総合研究所, 主任研究員
キーワード研削 / 脆性材料 / 加工変質層 / 亀裂 / 残留応力 / 圧子押込み / 有限要素法
研究概要

研削加工表面層が母材の性質と異なる要因となる残留亀裂、残留応力の生成機構について解析と実験により追究した。
1.研削時に砥粒が脆性材料の工作物に作用した時の先在亀裂の進展条件と発生する残留応力を追究する第一歩として、ここではまず球圧子の材料への押込み時およびその除荷時の応力と亀裂進展条件を解析した。
圧子の材料への弾塑性押込み時に、材料内部に発生する応力状態は有限要素法によって解析し、亀裂進展条件は求められた応力を用いて破壊力学によって解析した。この結果、圧子の半径が臨界値より小さい場合には、亀裂(コーン亀裂,メデイアン亀裂)を進展させることなく、材料内部に塑性変形を生じさせながら圧子を押し込むことができる押込み深さが存在することが分かった。
また、除荷後の残留応力の解析も合わせて行った。その結果、圧子直下部分では圧縮の残留応力が発生し、それよりさらに下の部分および接触縁外側の部分で引張りの残留応力が発生することが明らかになった。またこれらの引張りの残留応力の作用する方向からラテラル亀裂、ラデイアル亀裂が進展する可能性があることが示された。
2.実際の研削においては、多くの砥粒の作用によって加工面が生成されるので、個々の砥粒の作用による干渉効果を考慮しなければならない。このため、圧痕周りの残留応力場を球殻の弾塑性押広げ解から求められるものを重ね合わせて、残留応力が圧痕間隔によっていかに変化するかを推定し、さらに実験によってこの変化を求めた。その結果、圧痕間隔の減少によって、表面層の圧縮の残留応力が大きくなること、またその程度は材料の硬さ、弾性率などによって変わることなどが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田中 芳雄,前田 達志: "球圧子による弾塑性押込み時の脆性材料の亀裂進展条件の解析" 日本機械学会関西支部第68期 定時総会講演会講演論文集. 209-211 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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