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1992 年度 実績報告書

初期条件が乱流管内流である円形噴流の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650135
研究機関北海道大学

研究代表者

早川 道雄  北海道大学, 工学部, 助手 (80002038)

キーワード乱流円管噴流 / 乱流制御 / 初期条件 / 人工攪乱 / 卓越モード
研究概要

本実験研究は初期条件が乱流円管流である噴流(「管噴流」)の発達を人為的に制御することを目的とした,H.3年度からの継続研究で,H.4年度が最終年度であった。今年度には,前年度に得た管噴流の結果の一般性を吟味する実験,および初期境界層が発達した乱流で,かつ中心部にはポテンシャルコアがあるときの噴流(「準ノズル噴流」)の特性とその制御に関する実験とを行った。主な結果の概要を以下に記す。ただし,噴流出口径をD,出口中心流速をUe,出口からの下流方向距離をx,人工的に与えた周期的攪乱の周波数をfeとする。
1.管噴流:(1)feD/Ue=0.1〜1.0の範囲の攪乱を与えると,噴流の広がりが増し,中心流速の減衰が早まる。この効果はfeD/Ue=0.45〜0.5のとき最大である。一方,feD/Ue=1.2〜2.0の範囲では乱流変動が抑制され,中心流速の減衰も遅まる。(2)上記(1)の結果は,測定を行ったレイノルズ数の範囲(2.5〜8.0)×10^4にわたって,同様に観測された。
2.準ノズル噴流:(1)初期境界層厚さδeが増す程,せん断層の発達が遅れる。その結果としてδeが(0.07〜0.25)Dの範囲ではポテンシャルコアの長さはほぼ同じである。(2)x/D=3〜4における噴流卓越モード(UeとDに基づくストロハル数)はδeが約0.15Dを越えると,その影響を受けて減少する。(3)人工攪乱に対する応答は管噴流のそれよりも敏感であり,同じ強さの注入攪乱の下で,管噴流の場合よりも大きな流れ場の変化が起る。(4)噴流の広がりを最大にする無次元攪乱周波数はfeD/Ue≒0.55〜0.65で,管噴流のそれよりも高い。(5)feD/Ue≒0.6の攪乱を与えると,x/D=1.5付近から0.5feを中心とする周波数帯域の速度変動成分が著しく増大する。その結果,とくにx/D=2〜4において,非励起時に比べ,速度変動中に占る低周波成分の寄与が大きい。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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