研究課題/領域番号 |
03650184
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤田 恭伸 九州大学, 工学部, 教授 (90037763)
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研究分担者 |
内田 悟 九州大学, 工学部, 助手 (80038041)
吉田 敬介 九州大学, 工学部, 助教授 (60191582)
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キーワード | 沸騰熱伝達 / 管内流 / 強制対流 / 伝熱促進 / テ-プインサ-ト / ポストドライアウト |
研究概要 |
本研究は、ポストドライアウト域の伝熱促進を目的とする。本年度の研究実績は以下の通りである。 (1)内径10mm、加熱長1.5mのステンレス管(交流による直接通電加熱)をテストセクションとする実験装置を製作し、伝熱促進の評価基準となる平滑管に対するデ-タを液単相流域から蒸気単相流域にわたり収集した。 (2)実験条件は次のとおりである。試験液体:R113、テストセクション入口圧力:0.3MPa、質量速度:300kg/m^2s、流動方向:垂直上昇。なお、テ-プのねじの比は5.9および10.0の2種類とした。 (3)テフロン製のねじりテ-プ(幅10mm、厚さ0.4mm)を伝熱促進体として管内に挿入した場合の伝熱特性について若干の知見を得た。 (4)非沸騰域では、テ-プの挿入により熱伝達が促進される。ねじり比が小さいほど促進割合は大きくなる傾向があり、ねじり比5.9で平滑管に対し12%の促進がある。これはLopinaーBerglesの部理式から得られる促進割合の予測値33%の半分以下である。 (5)テ-プ挿入による限界クオリティの増加は、はっきりと認められない。 (6)ポストドライアウト域では、テ-プ挿入による熱伝達の促進が認められ、ドライアウト直後では最大50%程度の促進があるが、その割合はクオリティの増加とともに低下する。 (7)今後さらに、異なったねじり比および質量速度のデ-タを得るとともに、効果的な伝熱促進体の開発を行う予定である。
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