研究課題/領域番号 |
03650214
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
杉山 吉彦 大阪府立大学, 工学部, 教授 (90032268)
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研究分担者 |
片山 忠一 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (70081255)
三木 光範 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (90150755)
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キーワード | 振動 / 安定性 / フラッター / 非保存力 / 柱 / 衝突ジェット / 減衰 / 減衰器 |
研究概要 |
前年度の研究成果を踏まえて、当該年度は、本研究において創生されたほとんど純粋な非保存力を受けるロイトの柱のフラッター型不安定限界に及ぼす、内部減衰、外部減衰、付加減衰器の効果を、理論的ならびに実験的に研究した。主要な研究成果は、次のようである。 内部減衰の効果:フラッター解析において、内部減衰をはじめから無視した理論フラッター値は、内部減衰を考慮した理論値よりも高いことを確認した。しかし、内部減衰のみの効果は、実験的に検証できなかった。 外部減衰の効果:理論的には外部減衰は安定化効果を有することを確認した。しかし、外部減衰のみの効果は、実験的に検証できなかった。 付加減衰器の効果:内部減衰と外部減衰は実験では分離できないこと、また、これら二つは有意に制御しにくいことから、実験で制御しやすい付加減衰器を取付け、その減衰係数の大きさと取付位置がフラッター限界値へ及ぼす効果を、理論的ならびに実験的に研究した。 減衰係数の大きさの効果:付加減衰器は、安定化効果を有する。減衰係数が大きい程安定化効果が大きい。 減衰器の取付位置の効果:減衰係数の大きさに依存するが、取付位置が柱の固定端から全長の60%〜80%の位置で、最大の安定化効果が生じる。その最大安定化位置より自由端側では、安定化効果は小さくなる。 付加減衰器の効果を実験的に検証するため、アクリル平板と水とからなる減衰器を柱の試験片に付加して実験を行った。理論計算によると、本実験系では柱の全長の80%の位置で最大の安定化効果が生じる。理論計算値に比べ、実験系の安定化効果は大きい目ではあったが、理論予測は、実験により検証された。 高照度ストロボスコープを用いて、実験系のフラッター形態を撮影し、理論形態と比較し、両者はよく対応していることを確認した。
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