研究課題/領域番号 |
03650228
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
堀 孝正 三重大学, 工学部, 教授 (90199521)
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研究分担者 |
駒田 諭 三重大学, 工学部, 助手 (10215387)
石田 宗秋 三重大学, 工学部, 助教授 (70135317)
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キーワード | 家庭用小規模障害電力管理システム / 障害電力補償 / 高周波共振形半導体電力変換回路 / リアルタイム制御 / 密封式鉛蓄電池 |
研究概要 |
本研究では、家庭用小規模障害電力管理システムの開発を目標に、その第一段階として小形障害電力補償装置に関する研究を行った。補償装置には、高周波の電力脈動に対応できる高応答特性、低周波の間欠的な有効電力の脈動に対応できるエネルギ-貯蔵能力、また、家庭用ということから小形、高効率、低価格、省保守であることが要求される。そこで申請者は、小形高効率で高応答の電力制御が期待できる高周波共振形半導体電力変換回路と、エネルギ-貯蔵要素として保守性のよい密封式鉛蓄電池に注目し、電力変換回路の小形簡素化、低損失化、鉛蓄電池と電力変換回路を組み合わせた障害電力補償装置の制御法等について検討した。本研究の研究成果は以下の通りである。 1.高周波共振形半導体電力変換回路の基本動作を理論的に検討した結果、出力電圧、電流の制御に適した等価回路を導出することができた。これを基に電力変換回路の電力フロ-制御に関する基本法則を把握し、障害補償のための交流出力電圧電流の制御アルゴリズムを確立した。 2.高周波共振形半導体電力変換回路を制作し、制御特性(出力電圧、電流波形の歪、過渡応答など)を測定した結果、リアルタイムで比較的高精度な波形出力が出せることを実験的に確認した。 3.電力変換回路全体が発生する損失と電力変換回路を構成するリアクトル、コンデンサ、高周波トランスおよび半導体スイッチング素子(パワ-MOSFET)各要素の特性との関連が把握できた。しかし、各要素の損失の低減方法についてはさらに検討を要する。 4.密封式鉛蓄電池の残留容量および寿命と関係が深いと言われている出力インピ-ダンスの周波数特性をパソコンを使って測定するシステムを構築した。ただし、出力インピ-ダンスと寿命との関連については、明確なものはまだ得られていない。
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