(1)三次元電界ベクトルの計測 二次元電界ベクトルの計測方法に関しては、武蔵工大の高田グル-プから報告されている。そこでこれを利用して三次元電界ベクトルの測定を試みた。平行平板電極をレ-ザ光線と任意の角度に設定し、種々の電界強度を与えたときの、理論的予測値と実測値の誤差を求めた。10ー20%の誤差があるが三次元ベクトルが測定可能であることが示された。さらにこれを発展させて、三次元ベクトルを測定する方法が発見され、今春の電気学会全国大会で発表する予定である。また、二次元ベクトルの測定における問題点を明確にするため、同軸円筒配置の任意の位置における電界強度を測定し、電界方向とレ-ザ偏光変向とが同じであると誤差が大きくなることが実験的に見いだされている。 (2)三次元電界の特殊な面での電界分布の計測 三次元ベクトルの大きさが空間的には場所の関数となっているが、ベクトルの方向は一定である平面内の電界強度分布を小さい誤差で計測することが出来るようになった。平面の例として、球ー球電極配置における両電極の垂直二等分面、球ー平板電極配置における平板電極値上などが用いられた。測定値のバラツキの原因はCCDカメラを使用したことにあった。すなわち、レ-ザ光強度の空間的分布の時間的変化が大きく、測定がパルスであるために光強度分布の変化が直接CCDに取り込まれてしまうためであることが明確になった。一連の成果は国際会議と研究会で報告している。 これらの結果はJJAPに投稿中である。
|