研究概要 |
2〜30メ-トルの気中長ギャップの開閉サ-ジフラッシオ-バ電圧は、ファイナルジャンプ開始までのリ-ダ放電過程によって決定される。これらのフラッシオ-バ電圧は、サ-ジ電圧波形,電極配置,気象に関係した湿度のような放電条件に著しく依存するため,絶縁設計においては実験で導出されている。また、ファイナルジャンプから完全破壊の期間に流れる大電流とエネルギ-消費は,電力機器の熱的及び機械的性能を決定する重要なパラメ-タであり,これらもまた実験的に導出されている。 本研究の目的は、各種放電条件下のフラッシオ-バ電圧とフラッシオ-バに伴う電流及びエネルギ-消費を高精度に予測できるモデルを確立することである。 初年度として,次のテ-マについて研究を行った。 (1)電圧波形,電極配置,湿度等の放電条件の設定によって,フラッシオ-バ電圧をパ-ソナルコンピュ-タで導出できるエキスパ-トシステムの構築を試みた。このエキスパ-トシステムの有効性は,実験結果との比較により検証している。 (2)0.6メ-トルのギャップ長をもつ棒一棒ギャップのファイナルジャンプから完全破壊に至る大電流と放電電圧を,カ-レントモニタと分圧器を用いて,正確に計測するシステムを完成させた。
|