研究課題/領域番号 |
03650242
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
常安 暢 福岡大学, 工学部, 教授 (90078634)
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研究分担者 |
生澤 泰二 福岡大学, 工学部, 助手 (10131806)
西嶋 喜代人 福岡大学, 工学部, 教授 (40117205)
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キーワード | 気中長ギャップ / 開閉インパルス電圧 / モデリング / フラッシオーバ特性 / 大気条件 / 分光画像 / ファイナルジャンプ / 大電流計測 |
研究概要 |
平成4年度においては、モデルの適用範囲の拡張とファィナルジャンプの計測システムの確立の2点に絞って研究を進めた。モデルの改良については、電極配置、電圧波形、湿度の条件に加えて、気体圧力と気温に依存した相対空気密度の効果が評価できるようになった。特に、ギャップ長が5メートル以上の気中長ギャップでのフラッシオーバ電圧は、大気状態での経験則による補正係数を用いずに、モデルにより数%以内で予測可能となった。一方、ファイナルジャンプの計測システムは、電気量とプラズマの物理量の2点について構築しつつある。電気量は、放電電圧、電流波形に加えて、放電抵抗、放電電力・エネルギーに関するものである。10bit,10nsのA/D変換器とパーソナルコンピュータを使用して、大電流、超高電圧の高速自動計測システムを完成させた。放電プラズマの物理量として注目しているのが気体温度である。初期の段階では、分光器による診断法を試みたが、時空的かつ光量の点から困難であることが判明した。そこで、分光器を用いずに狭帯域スペクトルフィルターに変更して、画像として放電発光をとらえる工夫をしている。この方法は、分光画像プラズマ診断法と呼び、当研究室で開発を進めているものである。この方法は本研究に導入することを計画している。また、長ギャップの放電経路は屈曲を伴うため、その実長の計測も重要な課題である。前述した計測診断法には、CCDカメラモニターシステムが画像処理技術として有効に利用されている。 平成5年度は、本研究の最終年度となるので、ファイナルジャンプによる計測データから、実用的な全フラッシオーバ過程のモデリングを完成させたい。
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