本研究で進めている自律移動ロボットによる未知環境の探索行動は、 (1)センサによる周囲の観察、 (2)地図の生成と拡張、 (3)移動計画の策定、 (4)移動の実行、 を繰り返し行うことで実現される。 この行動を実現するため、本年度は、(1)探索アルゴリズムのシュミレ-ションと評価、及び、(2)これに必要なセンサの開発、を目的として研究を進めた。 (1)の探索アルゴリズムのシュミレ-ションについては、研究者らが開発して現有している移動ロボットを対象とし、それが誤差のあるセンサと走行系によって未知環境を走行している状況を想定して、ワ-クステイション上でシュミレ-ションを行った。このロボットの行動のシュミレ-ションは従来の自律ロボットの行動のシュミレ-ションに関する研究の比べよりよく環境条件を考慮した精密なものとなっておる。(2)のセンサの開発については、レ-ザ-スリット先とCCDカメラを用いた全問レンジフアインダ、及び、対象物体の表面の角度の検出が出来る超音波レンジセンサについて、実験を行いながら研究開発を進めた。この結果期待どうりの精度と検出能を有するセンサを小型自律ロボットに搭載できることが明らかになった。
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