研究概要 |
1.画像処理・ニュ-ラルネットのための細粒度オブジェクトシステム用超並列プロセッサの構成法 本研究では,オブジェクト指向モデルをベ-スに画像理解の記述という問題を解決しようとするが,画像理解やニュ-ラルネットでは細粒度のオブジェクト指向システムを構築することが不可避である.したがって,平成3年度は細粒度のオブジェクトシステムを効率的に実現するプロセッサ構成法の研究を進め,デ-タフロ-プロセッサ上にストリ-ムバッファと呼ばれる高能率のメッセ-ジ通信機構を実現する方式を開発した. 2.画像理解・ニュ-ラルネット用オブジェクトシステムの記述法 画像処理やニュ-ラルネットワ-クでは,1つの画素やニュ-ロンが1つのオブジェクトと捉えられ,多数の類似したオブジェクトとそれらの間の結合関係を記述する必要がある.平成3年度は多数のオブジェクトを簡潔に表現する方式について重点的に研究を進め,その成果の一部を情報処理学会全国大会等で発表した. 更に,1)で検討を進めているプロセッサ以外にも商用の並列計算機上で効率的に実行させる方式についても研究を進めた(7th Scandinavian Conference on Image Analysis発表). 3.ニュ-ラルネットによる画像の特徴抽出に関する研究 ニュ-ラルネットを用いた画像処理法の研究を行ない,複数の特徴抽出結果を統合する方式について研究を進めた.現在のところ線情報を抽出するレベルの問題に限っいるため,他の特徴抽出(奥行きや動きの情報)についての研究を進めて行く予定である.
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