研究課題/領域番号 |
03650307
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
谷口 倫一郎 九州大学, 総合理工学研究科, 助教授 (20136550)
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研究分担者 |
日下部 茂 九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (70234416)
鶴田 直之 九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (60227478)
宮崎 明雄 九州大学, 工学部, 助教授 (70192763)
福田 晃 九州大学, 工学部, 助教授 (80165282)
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キーワード | 超並列処理 / ニューラルネットワーク / 画像理解 / オブジェクトシステム / データフロー / 関数型言語 |
研究概要 |
本研究は、大規模、複雑な画像理解やニューラルネットワークのシステムを効率的に記述し、実行するための処理系に関する研究であり、本年度の研究実績の概要は以下のとおりである。 (1)ニューラルネットワークの記述法に関する研究 基本的には関数型の枠組みを利用したが、純関数型だけでは記述の簡潔性という点で問題が生じる。そのためここでは関数型言語Validにオブジェクト指向を導入し、ニューロンを構成する機能関数のカプセル化、ネットワークを構成するニューロン・オブジェクトと機能関数のカプセル化、ニューロン・クラス階層などの知識ライブラリの構築を行ない、複雑なニューラルネットを記述するためのシステムを提案した。 (2)超並列アーキテクチャに関する検討 本研究で対象とする超並列プロセッサは、研究代表者らが開発を進めているAMPである。AMPのPEは、構造の単純さを重視したため純粋な静的データフローモデルに従っていた。しかし、さらに実行効率を向上させるため、“by-value"アクセスメカニズムにより生ずる、データコピーのオーバーヘッドとメモリマッチングのオーバーヘッドを削減するためのアーキテクチャDatarol-IIをベースにしたPEの構成法を検討した。 (3)ニューラルネットをベースとした画像理解モデルの検討 多階層の相互結合型ニューラルネットワークを用いた超並列画像理解システムICE(Image CEntered)Systemの提案・予備実験を行なった。ICEでは、画像理解を「入力画像を複数の属性に分けられた記号的概念に対応付けて、理解の結果を各属性の中で最も強く活性化した記号概念の組で表現すること」ととらえている。
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