研究概要 |
コンピュ-タ・ビジョンの次の分野の研究を行ない,次の研究成果を得た。 1.画像構造の簡潔な表現法の提案 画像の特徴をエッジ線図で表わし,このエッジ線分の接続構造を画像グラフで表現する。さらに画像グラフを単位ベクトルを線分連結演算子を用いて,代数的に表現する方法を提案し,この手法を用いると画像の回転,伸縮に関係することなく,画像の特徴を簡潔に表現できることを示した。 2.画像の対応と類似度 上に示した画像グラフとその代数的表現を用いて,2つの画像間の対応ならびに類似度を簡潔かつ高速に求める手法を明らかにし,画像間の対応の応用として,両眼立体視,移動立体視での画像間の対応問題に適用し,対象シ-ンの3次元位置,形状を抽出する方法を明らかにし、その有効性を確めた。 3.物体認識 さらに,上に定義した画像間の類似度を用いた物体認識手法を提案した。これは認識対象物体の知識として,アスペクト画像の形で画像デ-タベ-スに登録し,入力画像とアスペクト画像とを比較し,最大類似度一致原則に基づいて物体認識する方法を明らかにし,さらに認識率を低下させることなく認識速度を向上させる手法を示した。
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