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1991 年度 実績報告書

光ファイバのみを用いた超短光パルス発生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650326
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 錠彦  大阪大学, 基礎工学部, 教授 (00029448)

研究分担者 岡村 康行  大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (80144442)
キーワード光ファイバ / 超短光パルス / フッ化物光ファイバ / 非線形波動伝搬 / 自己位相変調
研究概要

超単光パルスを発態する手段はこれまに数多く提案され、種々の実験が行なわれているが、本研究では、光ファイバのみを用いた1.55μm超単光パルス発生の可能性を理論的に検討した。用いたパルス圧縮の基本的な考え方は、線形な周波数チャ-ピングを受けた光パルスが負の分散性媒質を通過する際に圧縮されることを利用したものである。最近、シリカ系ガラスに較べ一桁伝送損失が小さくなることが期待されるフッ化物ガラスファイバの研究が積極もに行なわれており、その損失が最小値を示す波長は2.7μm付近にあると考えられている。さらに、群速度分散がゼロとなる波長もシリカ系ファイバのそれよりも長波長側にずれ、1.55μm光に対して正常分散性を示すようになる。一方シリカ系ガラスファイバはこの波長の光波に対し異常分散性を示すため、これらの光ファイバを組み合わせることにより、先に述べた超単光パルス発生の可能性が生まれてくる。ここでは光ファイバ中での非線形波動伝搬に伴う周波数チャ-ピング現象を理論的に取り扱い、実際の光ファイバの物質パラメ-タを用いて光ファイバ中のパルス広がり、周波数チャ-ピングの様子、さらにはこのフッ化物光ファイバにおいて周波数チャ-ピングを受けた出力光を異常分散性を示す光ファイバへ入射した後のパルス伝搬を求め、実際パルス圧縮されている様子を調べた。具体的には、ガウス型およびSech型の二種類の入力パルスについて、圧縮されるのに必要なファイバ長や入力光パワ-などを求めた。例えば、パルス幅が10ピコ秒のパルスでは、前者の入力パルスに対して、入力3パワ-を39mW、フッ化物ファイバ長を1.6km、シリカファイバを2.5kmに設出すれば84フェムト秒にまで圧縮され、一方、後者のパルスに対しては、入力パワ-を4.4W、フッ化物ファイバ長を722m、シリカファイバ長を581mとすれば、568フェムト秒に圧縮されることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岡村 康行: "Short pulse generation using all febers at 1.55μm" Optics Letters.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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