研究課題/領域番号 |
03650343
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
森 英雄 山梨大学, 工学部, 教授 (40020383)
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研究分担者 |
木塚 泰弘 国立特殊教育総合研究所, 視覚障害教育研究部, 部長 (90000265)
石黒 浩 山梨大学, 工学部, 助手 (10232282)
関口 芳廣 山梨大学, 工学部, 助教授 (70020493)
清弘 智昭 山梨大学, 工学部, 助教授 (00016586)
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キーワード | 自律移動ロボット / 盲導犬ロボット / 画像理解 / ナビゲ-ション / 定型行動 |
研究概要 |
1.複雑な走行環境のリアルタイム画像処理の研究 大学の構内道路のような白線がない道路で、移動のガイドとなるサインパタ-ンを検出する方法を開発した。この方法はハフ変換によるサインパタ-ン抽出と色彩によるサインパタ-ンの両側の領域の認識からなり、ハフ変換の速度を上げるためにcoarce to fineの2段階法を適用した。また、複数の矩形上のウィンドウでサインパタ-ンを抽出することにより、曲がった道路や直角に折り曲がる道路でサインパタ-ンを抽出することが出来るようになった。 晴の日に道路に自動車が駐車していると、ロボットの眼は自動車と自動車がつくる蔭を区別することができず、自動車を回避する経路を計画できないことがある。本研究は、TV画面のアスファルト道路の日向領域と蔭領域の明度と色彩を太陽光と青空の反射光の色温度、およびTV画面における日向領域と蔭領域の面積の比から予測する式を統計的手法で見いだした。1シ-ンの画像処理に要する時間は0.6秒である。 2.歩行者に適応する走行制御の研究 盲導犬ロボットの走行制御システムを開発した。ロボットの後部に手すりがあり、視覚障害者はそれにつかまって歩くことにより、姿勢を安定に保つことができる。また。手すりには歩行速度を検出するテ-プ状スイッチがあり、ロボットは視覚障害者の歩行に適応した速度で移動する。従来の推測航法では、排水を目的とする路面の横断方向の傾斜のため、走行につれて路肩の方に曲がって行く。本ロボットはこれを防ぐためジャイロスコ-プでロボットヨ-角を測り方位を修正し、PID制御でなめらかな軌跡を描くように制御した。その結果、路面に5度程度の横方向傾斜がある場合でも、10m走行して20cmの横ズレしかおこさないようになった。
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