研究課題/領域番号 |
03650352
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
木村 一郎 神戸大学, 工学部, 助教授 (60031134)
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研究分担者 |
山崎 義治 神戸大学, 工学部, 教務職員 (90174648)
田所 諭 神戸大学, 工学部, 助手 (40171730)
高森 年 神戸大学, 工学部, 教授 (10031098)
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キーワード | 時空間相関法 / 3次元速度ベクトル / 画像処理 / 流れ場 / トレ-サ注入法 |
研究概要 |
本年度は、時空間相関法により流れ場の可視化画像から3次元速度ベクトル分布を計測するシステムを製作し、これを2次元定常矩形流路流れに適用し、このシステムの有用性を探ることを目的として、以下の順序で研究を進めた。 1.光学系の製作: 流れ場の2断面での可視化画像を同時に得るため2色のカラ-スリットを設定し、また、これら2断面の画像を1枚の画像に取り入れるため、ステレオ写真を取るために考案された6枚の鏡を組み合わせた光学装置を製作した。 2.可視化画像の前処理: 1の光学系による画像の回転、並進、拡大、縮小を補正し、画像を再構成するとともに、各々のスリットでの画像を得るための色分離アルゴリズムを開発した。 3.3次元速度ベクトルの計測: 2により得られた流れの2断面での時系列の画像から、時空間相関法により3次元速度ベクトルを求めるアルゴリズムを開発した。 4.計測システムの評価: 本システムを比較的単純な流れである2次元定常矩形流路流れに適用し、不確かさ解析によりその評価を試みた。 以上の結果、比較的単純な流れである2次元定常矩形流路流れについては有用な3次元速度ベクトル分布を得ることができたが、試験的に本システムをより複雑な3次元流れである球周りの流れに適用したところ、有用な結果を得ることができなかった。これは可視化方法(トレ-サ粒子密度、スリット間距離、カラ-スリット)、画像の再構成法、そして逆流を含む流れに対する計測アルゴリズムに依存すると考えられるため、今後それらの点を中心に検討する計画である。
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