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1992 年度 実績報告書

ニューラルネットによる橋梁の景観評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 03650382
研究機関鳥取大学

研究代表者

白木 渡  鳥取大学, 工学部, 助教授 (30032288)

研究分担者 松保 重之  鳥取大学, 工学部, 助手 (90157347)
キーワードニューラルネットワーク / アーチ橋 / 景観評価システム / サイコベクトル / 橋梁美 / 環境との調和 / 色調和
研究概要

昨年度の研究で、ニューラルネットワークが橋梁の美的評価の解析に有効であることを示し、アーチ橋の景観評価システムをニューラルネットワークを用いて構築した。その際、橋梁美に影響を及ぼす要素として「形式美」、「サイコベクトル」、「環境との調和」の3つを考え、各要素についてそれぞれ十数個の評価項目を選定した。
本年度は、昨年度考慮に入れなかった「色彩」を考慮するために、アーチ橋のカラー写真を42枚選出し、それらを用いてアンケート調査を行った。その結果をもとに、橋梁色と環境色との色調和を考慮した景観評価システムを構築した。また、今年度の研究では、橋梁の景観美に大きな影響を及ぼす項目を分析するために、構築したシステムを用いて感度解析を試みた。その結果、やはり「色彩」が橋梁の景観美に与える影響が、他の評価項目に比べてかなり大きいことが明らかになった。
本研究で構築した橋梁景観評価システムを用いて、学習用データ以外の橋梁のデータを評価されたところ、ほぼ100%の正解率であった。これにより、本システムの有効性が検証された。
さらに、本システムを利用して評価の低い橋梁景観を高い評価が得られるようにするためにはどのようにすればよいかについて検討した。感度解析結果から「色彩」が景観評価に与える影響の大きさが明らかになっているので、風景と調和する橋梁の色を何色にするのが良いかを本システムを利用して検討した。その結果、風景と色相や明度・彩度が類似・同等・対比の色調和域に入る橋梁色にすれば、80%以上の確率で評価が上がることがわかった。このような利用の仕方をすれば、本システムが橋梁景観の実設計に有効に利用できると考えられる。
本研究では、アーチ形式の橋についてのみ検討したが、本手法はすべての形式の橋に適用できる。これらについては今後の研究課題である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 白木 渡: "色彩を考慮した橋梁の景観設計へのニューラルネットワークの適用" 鳥取大学工学部研究報告. 23. 87-98 (1992)

  • [文献書誌] 白木 渡: "色彩を考慮したアーチ橋の景観設計へのニューラルネットワークの適用" 構造工学論文集. 38A. (1993)

  • [文献書誌] N.Yasuda: "Assessment of Deteriorating Reinforced Concrete Structures Using Artificial Neural Networks" Proc,of International Symposium on Uncertainty Modeling and Analysis (ISUMA'93). 2. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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