1.表層部の気密性・水密性評価手法の検討 1)簡易透気試験(真空吸引式)・簡易透水試験(ゴムチュ-ブ加圧式)・簡易吸水試験(一方向吸水式)の計3試験について、試験方法における問題点を整理・検討し、改善した。また、一部その理論的検討も実施した。 2)3試験は、配合条件や材令による品質変化を良く反映できるが、コンクリ-トの含水率の影響が大きいことが分った。 2.表層部の緻密化および緻密化による表層部品質改善程度の評価 1)表層部の緻密化を目的として開発された特殊シ-ト3種類を収集した。 2)特殊シ-ト3種類を使用して、コンクリ-ト表層部の緻密化を図った。 3)緻密化による表層部品質改善程度の評価 *簡易透気・透水・吸水試験により、特殊シ-トを使用すると、表層部の気密性・水密性が改善されることが分った。 *フレッシュコンクリ-トの水セメント比の測定により、特殊シ-トを使用すると、表層部では著しく水セメント比が低下することが分った。 *気泡組織の評価より、特殊シ-トを使用すると、気泡が完全に抜けきれない場合や、表層部に比較的大きな気泡が集中する場合のあることが分り、今後の問題点を明確にできた。 *パイプ状円形鋼片を使用した接着引張強度試験により、任意深さの引張強度を測定したところ、特殊シ-トを使用すると、表層部では著しく強度が改善されることが分った。
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