研究概要 |
まず、短期モデルとしての地域経済,人口を与件とする交通需要の四段階推定法を確立的均衡理論に基づいて統合したネットワ-クモデルを定式化し,エントロビ-の分解原則,等価最適化問題の導出,変分不等式問題の導出を行った。現在、効果的なモデルパラメ-タの推定法の検討を実施中である。 一方長期モデルとして、住民基本台帳人口移動報告年報をもとに入口移動の形態分類と人口移動の実態を把握を行い、以下のような2つの人口移動モデルを構築し、人口移動の説明を試みた。ひとつは、年齢階層を考えずに、転出地と転入地を考えた都道府県間の男女別総移動人口を推定するモデルで、パラメ-タ-推定には住民基本台帳人口移動報告年報のデ-タ-を用いる。2つめは、コ-ホ-ト要因法を用いて、1期間での各地域各年齢階層純人口変動を推定するモデルで、パラメ-タ-推定には国勢調査のデ-タを用いる。 現在、高速交通期間の整備による地域間の時間距離短縮が、距離感覚の減少として人口移動に影響を与えるという要素を,これらの人口移動モデルの適用の際にとりいれてパラメ-タ-推定を行なっているところである。
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