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1991 年度 実績報告書

観光プロジェクトの需要予測と便益計測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650432
研究機関岐阜大学

研究代表者

森杉 壽芳  岐阜大学, 工学部, 教授 (80026161)

研究分担者 片田 敏孝  岐阜大学, 工学部, 助手 (20233744)
大野 栄治  岐阜大学, 工学部, 助手 (50175246)
清水 英範  岐阜大学, 工学部, 助教授 (50196507)
宮城 俊彦  岐阜大学, 工学部, 教授 (20092968)
キーワード観光開発 / プロジェクト評価 / 需要予測 / 便益計測 / ランダム効用理論 / ネステッドロジットモデル / 消費者余剰 / 等価的偏差
研究概要

本研究は、観光プロジェクトの評価手法の確立を目指し、需要予測(観光客数、観光地周辺交通量等の予測)および便益計測に関するモデル構築を効用理論からアプロ-チしようとするものであり、初年度では理論モデルの構築およびデ-タの収集を中心に研究を進めてきた。その主な成果は、以下のとおりである。
(1)周遊行動を考慮した観光需要予測モデルの構築…ランダム効用理論に基づくネステッドロジットモデルによって、周遊行動を考慮した観光需要予測モデルを構築した。このとき、観光レクリエ-ション動態調査結果より、近年の観光行動がピストン型から周遊型に移りつつあること、また観光行動の周遊パタ-んに対して季節、入路、職業、性別、年齢、宿泊日数、同伴者数等が影響を与えることを考慮した。
(2)観光プロジェクト便益計測モデルの構築…観光需要予測モデルに組み込まれている効用関数に厚生経済学の分野で用いられている等価的偏差の概念を適用して、観光プロジェクト便益計測モデルを構築した。ここで、当該プロジェクトが「質の改善」というような、市場を形成しない要素の改善プロジェクトの場合には、それにより観光地魅力度の上昇分と等価な一般化交通費用の低下分に置き換えるという操作を施した。
以上が本年度の主な成果であるが、次のような課題が残された。すなわち、周遊行動を考慮した観光需要予測モデルの構築に際し、人々の観光行動のモデル化にネステッドロジットモデルを採用したが、本モデルによって与えられる選択確率(観光地間の推移確率)が滞在日数の影響を受けるようなモデル構造になっているので、吸収マルコフ連鎖においてマルコフ性[状態変化の確率は現在に状態のみに依存し、過去の経緯には依存しない]が成立しないという構造上の課題が残された。平成4年度(最終年度)には本モデルの見直しから始める。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 森杉 壽芳: "ランダム効用理論におけるプロジェクト便益の定義の比較研究" 土木計画学研究・論文集. 9. 261-268 (1991)

  • [文献書誌] H.MORISUGI: "A Derivation of Logit Model and Its Implications" Proceedings of Infrastructure Planning. 14(1). 33-38 (1991)

  • [文献書誌] 宮城 俊彦: "交通ネットワ-ク均衡問題への不動点,アルゴリズムの適用" 地域学研究. 21(1). 229-246 (1991)

  • [文献書誌] 清水 英範: "地域計画支援地理情報システムにおけるリモ-トセンシングデ-タの利用方法" 写真測量とリモ-トセンシング. 30(6). 19-33 (1991)

  • [文献書誌] 片田 敏孝: "混住化社会にみる地域コミュニティの特質と地域運営の課題に関する考察" 日本都市計画学会中部支部研究発表会概要集. 5-8 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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