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1992 年度 実績報告書

位相差顕微鏡画像のマイコン処理による大気中石綿繊維の無人計数システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 03650473
研究機関大阪大学

研究代表者

井上 義雄  大阪大学, 工学部, 助手 (60203262)

研究分担者 中西 重二  大阪府, 技師
山口 克人  大阪大学, 工学部, 教授 (90029166)
加賀 昭和  大阪大学, 工学部, 助教授 (90029265)
キーワード石綿 / 画像処理 / 自動化 / 計測
研究概要

一般環境は作業環境と異なり非石綿繊維が多量に存在し,これらが計数の妨げとなり,従来から用いられてきたメンブランフィルタ法をそのまま用いると,様々な問題点が生じてくる。そこで,被検体の試料作成法としてインパクタを用い,その捕集性能を調べ実用化を探ってきた。
インパクタを直列2段とした場合十分な捕集効率が得られなかったので,平成4年度は直列4段とし,その捕集効率を調べた。その結果,クリソタイルでは94.7〜96.5%,ガラス繊維では93.5〜96.4%,大気塵では94.2〜95.8%となり,ほぼ十分な値であると考える。また,捕集装置は汎用タイプであるアンダーセン型のエアーサンプラのノズル板を加工し流用することで,コンパクトなものとなる。
次に,自動計数システムの精度及び信頼性を向上させるために,肉眼計数と自動計数とのクロスチェックは不可欠である。平成4年度は自動計数システムのほか肉眼計数機関として6機関が参加し,従来から一般に実施されている総計数値による比較に加え,各計数機関で計数される繊維状物質個々を特定し,計数機関ごとに追跡することにより,計数機関のもつ問題点を調べた結果,以下のことがわかった。(1)各計数機関の計数値は,同一視野を計数しているにもかかわらず,その最大と最小値の比は約5となり,各計数機関独自の計数基準で計数していることが示唆された。(2)任意の2計数機関間の一致度係数の値は12.2〜50.2%となり,計数値はよく似た値でも異なった繊維状物質を計数している可能性があることがうかがわれた。(3)不鮮明な繊維に対しては,肉眼計数による計数機関の差は見受けられなかったが,自動計数では誤計数が増加する。(4)自動計数では計数基準に従って計数されているが,肉眼計数では繊維幅が1.2μm以上の太い繊維は計数されない傾向にあることがわかった。

研究成果

(1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 井上 義雄: "石綿繊維の自動計数システムの開発に関する研究(第1報)" 空気調和・衛生工学会論文集. No.51. 93-102 (1993)

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公開日: 1994-03-22   更新日: 2016-04-21  

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