本年は平成3年度より始めた「官立産業施設の遺構調査を軸とした初期産業建造物の調査研究」について、一連の研究の最終年度に当たる。本年の交付申請で掲げ目標としたテーマは、明治初期の官立産業建造物について、 1.建築営繕組織及び関連する技術者の分析 2.本継続研究の全体のまとめ である。 本年度の成果として、 1.に関しては 明治初期の官庁営繕組織の機構、外国人建築家の人材配置等についてその実体を明らかにし、明治初期の官営工場や、港湾、及び鉱業施設等は工部省・大蔵省などにおいて、如何なる組織と人材によって建設されたか、その概要を明らかにした。 2.に関しては これまで、本テーマで科学研究費補助を受けてきた、一連の研究を総合的な見地からまとめた。これに関しては報告書を作製する予定である。
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