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1992 年度 実績報告書

I-相準結晶の圧力誘起構造相転移の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650530
研究機関姫路工業大学

研究代表者

川村 春樹  姫路工業大学, 理学部, 教授 (00192005)

研究分担者 赤浜 裕一  姫路工業大学, 理学部, 助手 (90202522)
キーワード準結晶 / 超高圧力 / X線回折 / 相転移
研究概要

I-相準結晶Al-Li-Cuは高圧下でアモルファス相を経て、長距離秩序相へ転移する。このI-相からアモルファス相への転移に際し、電気抵抗の大巾な減少が見られ、またX線回折線巾は圧力の増加と共に転移の直前まで増加し、アモルファス相が出現すると、共存するI-相の回折線巾は減少し、一定となる。このアモルファス化は微小径の近似結晶によるものと考えられた。この相転移を更に詳しく調ベるため、高温高圧下の実験を行った。
I-相とアモルファス相は広い圧力範囲にわたって共存するため(10〜25GPa)、両相が共存する圧力下(15GPa)で昇温し、X線構造解析を行った。
比較的低温(〜100℃)では、I-相の回折線巾はやや拡がり、アモルファス相に対し強度の増大が見られた。すなわち、この温度ではI-相の方がアモルファス相より安定であることがわかる。従って、I-相とアモルファス相との相境界は正の傾きを持つことになり、アモルファス相はより小さなエントロピーを持つ相であることがわかる。再に高温(〜250℃)で高温高圧処理をすると、I-相のピークはほぼ完全に消失し、新しく結晶相と思われる回折線が顕れた。この結晶相は単一相であるか否かを含め、その構造の解析には致っていないが、高圧下ではメルト以前にI-相はこわれるため準安定相になるものと考えられる。
また、準結晶と同じ五回対称性を分子自身が持つフラーレンの圧力下の構造変態の研究も行い、分子の回転に依存する構造転移も明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yuichi AKAHAMA: "Pressure-Induced Phase Transformation of Quasicrystals" Proc XIII AIRAPT Inter.Conf.on High Pressure Science and Technology (october,1991,Bangolore). 156-158 (1992)

  • [文献書誌] Haruki KAWAMURA: "Orientational Ordering in Solid C_<70> under High Pressure" Solid State Commun.83. 563-565 (1992)

  • [文献書誌] Haruki KAWAMURA: "Simple Rhombohedral Structure of C_<70> under High Pressure" Jpn.J.Appl.Phys.32. L101-L103 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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