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1991 年度 実績報告書

マンガン鉱石による溶鋼の精錬に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650542
研究機関九州工業大学

研究代表者

篠崎 信也  九州工業大学, 工学部, 講師 (00136524)

キーワードマンガン鉱石 / 精錬 / CaF_2系フラックス / 脱硫 / 脱りん
研究概要

精錬行程へのマンガン鉱石の適用を想定して,酸化マンガンを含むフラックスによる溶鋼の脱りん脱硫反応を調べた。一回の実験で,200gの鉄試料,20gのフラックス試料を使用した.
まず基礎実験として,1600℃で,0.1%の硫黄を含有する溶鉄上にCaF_2ーCaOーAl_2O_3フラックスおよびCaF_2ーCaOーAl_2O_3ー3.6%Mn_3O_4フラックスを溶触状態で添加して実験を行い,両者を比較した.ふたつの実験の脱硫率はそれぞれ40%,33%であった.一般に,脱硫反応は酸素ポテンシャルが低いほど進行しやすいと考えられる.酸化マンガンを含むフラックスは酸素ポテンシャルが高いために低い脱硫率となったものと思われる.
次に,同時脱りん脱硫実験を行った.1600℃での実験には炉本体に不都合があり,発熱体と炉芯管に寿命低下が見られたので,実験温度は1560℃とした.0.1%の硫黄および0.1%のりんを含有する溶鉄に3.6%,7.9%,17.4%のMn_3O_4を含むCaF_2ーCaOーAl_2O_3ーMn_3O_4フラックスを添加した.3.6%のMn_3O_4を含むフラックスによる同時脱りん脱硫実験においては,同じフラックスによる脱硫のみの実験に比べて,脱硫率は33%から44%へと増大した.これは,同時に起こる脱りん反応のためにフラックスの酸素ポテンシャルが低下したことによるものであろう.しかしながら,7.9%あるいは17.4%のMn_3O_4を含有するフラックスを使用した場合,脱硫率は30%程度へと低下した.脱りん率は3.6%のMn_3O_4を含むフラックスの場合77%で,7.9%,17.4%Mn_3O_4フラックスの場合90%近い高いレベルを確保できた.フラックス中のMn_3O_4含有量が多いほど,溶鉄へのMnの回収量は増大した.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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