• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

液相法による高合金鋳鉄ーセラミックス複合化プロセスの解析ー

研究課題

研究課題/領域番号 03650557
研究機関九州大学

研究代表者

大城 桂作  九州大学, 工学部, 教授 (40038005)

研究分担者 小野 幸徳  九州大学, 工学部, 助手 (10204257)
森 信幸  九州大学, 工学部, 助手 (20108666)
キーワード複合材料 / 鋳造 / 高金合鋳鉄 / セラミックス / 複合化プロセス / ぬれ性 / 界面反応 / 摩耗
研究概要

液相法による金属とセラミックスの複合化においては両者間のぬれ性が問題となるので、静滴法により鏡面仕上したAl_2O_3基盤に対するFeー3.3%Cー2.8%Si合金、Feー3.0%Cー15%Cr合金、Feー3.0%Cー25%Cr合金、Feー3.7%Cー15%Crー5%V合金及びFeー2.9%Cー15%Crー0.5%Ti合金溶湯の接触角を測定した。いずれの合金とも融点直上の接触角θは105度から125度の範囲にあり、TiとVはθを小さくした。とくにTiは溶湯とAl_2O_3との接触時間の増加とともに基盤近傍に濃縮しており,これがぬれ性改善の原因と考えられた。一方、セラミックス表面の気孔率と粗さはぬれ性を低下させる。このときのθの変化は、融液とセラミックスとの接触表面積を測定することにより、複数の相からなる表面のぬれ性に関するカッシ-の式によって定量的に評価できることが明らかになった。また、Al_2O_3に対するぬれ性が鋳鉄と同程度の溶触Alによる実験により、静滴法でのθが90度以上の系では融液の移動速度に比例してθが大きくなる。したがって、セラミックス・プリフォ-ムに鋳鉄溶湯を圧入するときの接触角はほぼ180度になることが判明した。
直径約8.5μのAl_2O_3短繊維を用いて作成した体積率約40%のプリフォ-ムへの合金溶湯の圧入実験より、このプリフォ-ムの平均パ-ミアビリティは0.78×10^<-12>mm^2、平均水力半径は3.5μと評価された。しかし、プリフォ-ム内の水力半径の大きさは一様ではなく、小さな空隙を充填するには大きな圧力を要する。
約1000℃に余熱したAl_2O_3短繊維プリフォ-ムに過熱度約150℃で1%Cr鋳鉄、15%Cr鋳鉄及び15%Crー5%V鋳鉄溶湯を圧入した。低Cr鋳鉄では良好な複合体が得られたが、融点の高い高合金鋳鉄の場合には、不入途中にプリフォ-ム内で融液の一部が凝固し、圧入圧力が上昇して、プリフォ-ムが変形し、複合体長さが短くなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 大城 桂作: "高合金鋳鉄溶湯とAl_2O_3のぬれ性" 鋳物. (1992)

  • [文献書誌] 大城 桂作: "液相法による高合金鋳鉄とAl_2O_3繊維の複合化" 鋳物. (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi